HPVワクチン 

 2009年12月から日本でも「子宮頚がんワクチン」が承認され発売されるようになりました。「子宮頚がんワクチン」には2種類、(a)2価ワクチン(16・18型)と(b)4価ワクチン(6・11・16・18型)がありますが、今回日本で発売されたのは2価ワクチン(サーバリックス、グラクソ・スミスクライン社)です。4価ワクチン(GARDASIL、米国メルク社)は平成23年8月から日本での発売が承認されました。4価ワクチンの中の6型・11型は尖圭コンジローマのウィルスです。
 
HPV(ヒトパピローマウィルス)について
 HPVはイボをつくるウィルスの仲間です。2010年では150種類以上の型が報告されています。1980年代に子宮がんの原因の一部がこのウイルスによるものと判明し、以後研究が進むと、子宮がんの約95%がこのウィルスが原因によって発病することが判ってきました。また最近では、口腔がん・舌がん・喉頭がんの原因も同じウィルスとわかり、oral sex-related cancer と考えられるとも報告されています。子宮頚がんは、20才台〜30才台の女性に最も多い「がん」であり、初交年齢の低化による若年者の子宮がんの増加が問題となっています。 HPVには10数種の発ガン性が高い群(16・18・31・33・35・39・45・51・52・56・58・59・68・73・82・(23・53・66) 型=高リスク群)、がありますが、16型と18型が最も多く、子宮頚がん全体の60%を占めています。 4価ラクチン(ガーダシル)はコンジローマ(性病)の予防ワクチンとしても有用です。

ワクチンの効果
 16型・18型によるHPVの感染を予防します。また、31型・45型などにも効果が期待されています。HPVが関与するのではといわれている膣がん・外陰がん・陰茎がん・肛門がん・若年性喉頭乳頭腫などにも効果があるのではないかと考えられています。ワクチンの有効期間は少なくとも約20年です。ただし、他の型のウィルスによる子宮頚がんのリスクが残りますので、定期的な子宮がん検診(スメアテスト)は必要です。


ワクチンの副作用
 最も多い副作用は、注射した局所の痛みと腫れ(=発赤)で、大多数の方に出ます(インフルエンザなどのワクチンと同様です)。その他のめだった副作用(接種後7日間以内)は全体の10%程度で、胃腸炎症状(吐気・嘔吐・下痢など)・筋肉や間接の痛み・頭痛・発疹・じんましん・局所のしこりなどでした。約4%に38度程度の発熱などがみられたとのことです。極少数人(頻度不明)に血管迷走神経発作(息切れ・動悸・失神など)が発現する事があります。また極まれですが、重い副作用として接種直後に強いアレルギー症状(血管浮腫・呼吸困難など)が発現する可能性もあります。また妊婦さんへの接種は安全性が確立されてないため行いませんが、接種後に妊娠がわかっても中絶の必要はありません。授乳中の接種は可能です。

ワクチンの接種回数
 サーバリックスは初回、1ヶ月後、6ヶ月後の計3回接種します。ガーダシルは初回2ヶ月後6ヶ月後の計3回接種します。

ワクチンの費用
 1回の接種費用は16.800円です。

ワクチン接種に興味がある方
 (電話予約をして)受診して下さい。初回受診時に、HPVやワクチンの説明をします。その際に、1)当院の説明書、2)グラクソ・スミスクライン社、または、メルク万有(MSD)社の説明書、3)問診票をお渡しします。接種を希望される方は、予約をして帰宅し、次回の受診日に「問診表」を必ず持参してください。原則として初診時のワクチン接種は行っていません。

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