無事に卵巣の手術が終わったのは良い事のひとつです。若い女性の卵
巣嚢腫などの手術を腹腔鏡でする際に卵管の通過性の有無を調べる検査
(卵管通色素検査)をする場合があります。卵管の通過性の有無を調べる
検査には、1)子宮卵管造影検査(HSG)、2)超音波下卵管通過性検査、3
)卵管通気検査、4)腹腔鏡下の卵管通色素検査、などがあります。どの
検査でも「本当に卵管が閉鎖していて通過性がない場合」と「実際は通
過性があるのみ検査では通過していない様にみえる場合」があります。
どの検査でも通過していれば問題はありません。「実際は通過性がある
のみ検査では通過していない様にみえる場合」の原因としては、1)検査
の時期が良くない(一番多い原因のひとつ。排卵期や黄体期は卵管の一部
が収縮して通過がないように見えるので、通常は生理の直後=卵胞期初期
に検査を行う)、2)卵管への圧が正確にかからず途中で液が漏れた、3)
別の刺激で子宮が硬く収縮して卵管間質部閉鎖により卵管に届かなかっ
た、などがあります。腹腔鏡手術では手術の日が卵胞期初期(生理直後)
になるように予定を組むのは、よほど余裕のある病院ではないと出来ま
せん。担当医(または他の病院)に相談して別に時期に他の方法で卵管通
過性検査を受けるか、結婚して妊娠しない時まで待って検査するかのが
良いかは、あなたの置かれた状況によって異なると思います。
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