福岡市中央区のウィメンズクリニック

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女性のがん検診

子宮がん検診で異常を指摘されたときは?

1.「子宮がん」と「婦人科がん」;
 子宮は重さ約50g100gの臓器で小さめの西洋梨を逆にしたような形をしています。下の部分は膣の内に、上の部分は腹腔内にあります。子宮の膣の内の部分を子宮頚部、腹腔内の部分を子宮体部と呼びます。子宮がんは子宮頚部と子宮体部に別々に発症し、膣の内の部分(子宮頚部)にできた癌を子宮頚がん、子宮の奥にできた癌を子宮体癌(子宮内膜がん)といって区別がされます。婦人科の3つの大きな「がん」は、子宮頸がん・子宮体がん・卵巣がんです。「卵巣がんやお腹の中のその他のがん」は手術と同時に「病理組織診断」を行って「がん」の診断をします。
2.子宮頚がん検診の方法(スメアテスト)
 膣鏡で膣の内部を観察し、綿棒で子宮頚部の表面や頚管の中をブラシこすってガラス板に塗ってアルコールで固定します。10秒前後で検査が終了し痛みはありませんが、ブラシで擦るため、少量の出血がある場合があります。

.子宮がん検診で異常が疑われた時は?

 一般の健康診断では「子宮頸がん検診=スメアテスト」を行います。スメアテストで疑い(=偽陽性)の返事が来た時は「紹介状」が入っていますので、子宮頸がん検診を行っている産婦人科を受診します。紹介状を見てそれに必要な精密検診(コルポスコピーやHPVテスト)を行い、「子宮頸がん」であるか「子宮頸がん」の前段階(=子宮頸部異形成)であるかがわかります。子宮頸がん等の異常が全くない方もいらっしゃいます。

(当院は、福岡市の「子宮頸がん精密検査医療機関」に指定されており、「コルポスコピーやHPVテスト」が可能です。)

「子宮頸部異形成」の場合は3段階(CIN-1CIN-2CIN-3)に分類されます。「CIN-1・2」の場合は90%前後が経過観察中に正常化し、「CIN-3」では約50%が子宮頸がんに進むと報告されていますので、CIN-3から治療の対象になります(場合によってはCIN-2で治療に進む事もあります)。CIN-2・3の治療は子宮頸部 (子宮の入口)の治療ですので、その後の妊娠が可能です。子宮頸がんの場合も特殊な手術を受ければ妊娠が可能である事があります。精密検査後に「癌」や「癌の疑い」と診断された時は、がん専門医による診察を受けるべきです。がん専門医による診察の結果で、経過観察のみで良いのか/治療が必要であるか決めるのが良いのではないでしょうか。ほとんどの婦人科では、「がん」と診断した場合には、治療開始前に患者さんと家族を交えてどのような性質のガンであるか/どのような治療法が効果的か/治療にはどのような副作用があるか/治療したあとに治る可能性はどれくらいかを説明するのが一般的です。そのような病院では数多くの癌の症例を治療していますので、専門の技術と知識をもった医師も多く、必要な医療器機も備えていますし、看護体制も充実しています。

.卵巣がん・卵管がん、その他のがん。

 最近では子宮頸がん検診(スメアテスト)の際に経膣超音波検査を行う健診施設もあり、そこで「子宮内膜ポリープや子宮体がん」・「卵巣のう腫」を疑われて受診される方も増えてきました。当院でも、初めて受診する方・経過観察をしている方には可能な限り(拒否される方も時にはいます)超音波検査を行なって子宮筋層・子宮内膜・両側卵巣の観察をします。閉経を過ぎた方の卵巣は、小さくなって見えない事もありますが、7〜8割ぐらいの方の卵巣は観察できます。年に1人〜45人の方に卵巣腫瘍を見つける事があり、卵巣がんの疑いの強い方は下記の病院に紹介します。「卵管がん」は滅多の遭遇しない顔ですが、2023年に2人を卵管がんの患者さんを続けて発見し驚きました。

 以下に日本産科婦人科学会の婦人科腫瘍委員会に登録している福岡市内の病院の一覧を示しました。数字はそれらの病院が2021年の1年間に取り扱った婦人科の悪性腫瘍(子宮頚がん、子宮体がん、卵巣がん、などの合計:2023年日本産科婦人科学会誌12月号から引用)の症例数を示しています。