福岡市中央区のウィメンズクリニック

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不妊症・不育症の検査と治療

  1. 当院には「一般不妊治療施設」と「染色体検査(その他)」の施設基準があります。九大病院での10年間に「一般婦妊外来」および「習慣流産外来」を担当しました。特に「週間流産外来」では10年間で130数名の検査と治療に当りました。「週間流産の診断」は3回連続して流産をされた方達で約1,000組に1カップルぐらいの存在です。当時の福岡市内の分娩総数が約10,000分娩でしたので、習慣流産の患者さんは年間約10名ぐらいでしょうか。市内の習慣流産の患者さんのほとんどが九大病院で検査と治療を受けたと思います。当時の女性の初妊年齢は20才台後半でしたので3回目まで待って不育症の検査と治療をすることが許されていました。現在は30才初期から中期が初妊の時期ですので、2回目の流産から不育症の検査を開始する必要があります。「染色体検査(その他)」は第2回目の妊娠が死産・稽留流産だった時に「胎児の胎盤=絨毛」の染色体検査を行う検査法です。その流産の原因が「胎児側にあるのか」vs「母体側にあるのか」の診断の第一歩になる検査法です(2022年4月から「保険適応」となり「自己負担額は8,000円強」です。)
  2. 浜の町病院では「生殖補助医療=体外受精」も行いました。また多くの腹腔鏡下手術や子宮鏡下手術も経験しました。当院でも開院から最初の6年間ぐらいは体外受精を行なっていましたが、施設基準が複雑になり、他の婦人科の一般的診療ができなくなるため断念しました。
  3. 子宮卵管造影検査:不妊症の検査で異常のない方はほぼ6ヶ月前後のタイミング指導で妊娠されます。妊娠されない方には「子宮卵管造影法( HSG)を行います。検査の費用の自己負担分は以前は5,000円ぐらいでしたが現在は1万1千円ぐらいです、理由は油性造影剤の「リオドール」が値上がりしたため(10年前は原価800円、現在は原価が2万1千円)です。水性造影剤に変更した施設もありますが「油性造影剤には妊娠率を上げる効果があるため」現在も使用しています。また、当院の子宮卵管造営検査は傍頸管ブロック(無料)を併用するために痛がる方はほとんどいません。
  4. 人工授精:2022年4月から保険が使えるようになり、患者さんの負担が減りました。当院では洗浄・濃縮した精子を使って人工授精を行なっています。

(HSG:10ml注入後)  (HSG:24時間後)

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